『使わなければダメになる』役者・籔中耕さんにインタビュー

公演

【ぼっちは楽しいけど、やっぱりしんどい】

すがの:今回の役どころを教えてください。
籔中:「何浪したの?」ってくらいのすごい年上の同級生、みたいな感じかな
すがの:そうですね(笑)今回は脳内会議の要素が入っていて、藪さんは「30歳処女の頭の中の汚いおばさん」という役どころです(笑)

すがの:『使わなければダメになる』最初の印象はどんなでしたか?
籔中:印象。
すがの:前回(『黄昏ジャイグルデイバ』)は45歳あたりの中年の芝居だったから多分違和感なく芝居に入れたと思うけど、今回は30歳の女子芝居なので(笑)どう思ったのかなーって。
籔中:僕は随分なおっさんなんで、ちょっと通り越しちゃって気にならなくなってはいるけど、でもやっぱり幾つになっても辛いもんは辛いなって思いました。
すがの:おー、ちょっと安心。
籔中:ぼっちは楽しいけど、やっぱりしんどい。
すがの:そっかー籔さんが言うと説得力がちゃうなぁ。
籔中:(笑)

【ちょっとドキドキしてます】

すがの:今回の『使わなければダメになる』は2008年に書いたものの大改訂をした上での再演です。
籔中:はい。
すがの:新作だと僕は籔さんをついつい主役に据えちゃうので、脇を固めてる様子を眺めるのが今回めっちゃ楽しみです。
籔中:改訂前のはほとんど覚えてません。すみません。
すがの:いんです忘れてくれた方が(笑)
籔中:でも細かいギャグ要素とかは意外とそのまんまな印象で、ちょっとドキドキしてます。
すがの:いやちょっと戦ってみようと思って(笑)昔の自分と。
籔中:楽しんでやるだけですけどね。
すがの:ギャグの責任追求は14年前の僕に(笑)

【ちゃんと苦悩できる】

すがの:すがの公作品に思うとこありますか?
籔中:すがの作品は、贅沢なエンタメだと思ってます。
すがの:ほう
籔中:脚本に関して、最近のはほんと台詞をただ喋るだけでセリフになる気がして、ちゃんと会話できてるし、ちゃんと苦悩できると思います。このちゃんと苦悩できる、てところが良いなと思う。
籔中:表現とかじゃなくて、人間として居られる、近道を指し示してくれてるみたい。それが役者として良いか悪いかはわからないけど。自己満足になりすぎないように気をつけてます。
すがの:最近は役者が喋れない台詞は、多分台本が違うんだなーと思ってるところがあります。だから書き直しちゃう。今回は再演だから、最近の書き方とはたぶん違っていて、そのへん苦労するかもしれないなって思っています。

【行動力0.3】

すがの:籔さんがハムプロに関わってくれるってどういう感じですか?
籔中:行動力0.3の自分に武器を与え、闘いの場を、提供してもらってます。
すがの:0.3(笑)
籔中:ご馳走様です。
すがの:しかし、ハムプロ札幌だからなあ。それ以上の拡がりを東京で提供できないのが心苦しいです。
籔中:いや、感謝してます。
すがの:来年あたり『黄昏ジャイグルデイバ』の再演で札幌呼べるように今、ハムプロメンバーが頑張っております。
籔中:はい。

すがの:では『使わなければダメになる』本番への気合いをどうぞ。
籔中:最後まで、みんなを想い、自分を疑って、走り抜くぜぃ
すがの:籔さんは自分を疑い過ぎて、別の方へ迷走してく傾向がありますので、皆さんお楽しみにしてください。
籔中:この前健康診断で低血圧といわれました。
すがの:え。
籔中:なので、レーズン食べてます。
すがの:あ、レーズン効くんだ。

籔中耕さんが出演する『使わなければダメになる』は
下北沢の小劇場OFFOFFシアターにて
2022年7月22〜24日まで!お見逃しなく!

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