『使わなければダメになる』役者・荒井幸夫さんにインタビュー

【役者・荒井幸夫インタビュー】

すがの公(以下、すがの):お久しぶりです。最近どうですか?
荒井幸夫(以下、荒井):ご存知の通り最近結婚しまして。ようやくバタバタが落ち着いてきたところです。
すがの:みんなとても驚きました(笑)「まさか、荒井くんが?」って。
荒井:コロナ禍もあって3年程芝居から離れてたんですが、皮肉なことにそのおかげでお金、貯まっちゃって。結婚できました。夫婦仲家族仲、現在良好です。

すがの:結婚はどうですか?
荒井:孤独感とか焦燥感とか不安を常に感じてる人間だったんですけど、結婚してからはそういうのが随分なくなりました。パートナーを得るってのはこういうことかと。
すがの:なんかとても良いね。
荒井:ただ、これまでそういう不安とかを原動力にパワーを得ていたので最近の自分にパワー不足を感じるようになって、悩みです。
すがの:あーそれはスゴくわかるなあー(笑)

【『使わなければダメになる』について】

すがの:『使わなければダメになる』どんな役ですか?
荒井:30歳。主人公レイコの幼なじみ。実はレイコの人生に結構影響与えてたりします。
すがの:今回は2008年に書いたものを大改訂しました。改訂前の印象はどんなでしたか?
荒井:色んな意味で時代を感じるなあと思いました笑
すがの:14年前だからねぇ(笑)
荒井:僕は単純にハムさんの本のファンなんで毎回楽しみなんですけど、個人的にハムさんの書く本は愛嬌があるのがいいよなあって思います。
すがの:愛嬌かー。よく漫画っぽいって言われる(笑)
荒井:しんどい内容のものでも。今回の本でも感じます。もしかしたら全然ない本もあるのかもしれないですけど。
すがの:いや、そうなのかもしれない。どこかこう、俺は非情になりきれません(笑)
荒井:(笑)

【小劇場について】

すがの:小劇場での演劇のことで、最近考えてることありますか?
荒井:最近は確実に面白いものとか、短時間でパッと楽しめるものとか、わかりやすいコンテンツが特に好まれてますよね。
すがの:はいはい。
荒井:すでに評価を受けてる作品とかネット動画とか。
すがの:俺も映画館行く前は必ず検索しちゃう。
荒井:観るまで面白いかわからない、時間も拘束される小劇場の演劇は対極だなあ、と。
すがの:本当だねぇ。進化しないねぇ。
荒井:はい(笑)

すがの:小劇場、俺はコロナで無くなっちゃうかと思ったわ。
荒井:僕はなくなるっていうのは思わなかったですね。できないのも時間の問題だろうと。ただ、なにかしらの変化の節目になるかもしれないとは思ってました。
すがの:どうですか。実際のところ。
荒井:でも蓋を開けてみたら大した変化は起きなかったかなあ。
すがの:僕は、コロナが確実に引導を渡したとこあったと思っていて。その影響は来年以降に見えて来るかなあと、予想してます。

【札幌ハムプロジェクトのこと】

すがの:札幌のハムプロに関わってくれるってどういう感じですか?
荒井:あんまり東京ー札幌間の距離を感じたことないんですよね。いつも札幌メンバーが東京に来てくれてるんで当たり前かもしれないですけど。
すがの:杏ちゃんも同じことを言ってたな(笑)
荒井:下手すると東京の劇団より東京で公演やってたりしますから。
すがの:そうかもしれん(笑)
荒井:ハムプロはとにかく行動力あって、色んな人と出会えるし、ハムさんの作るものは好きだし、声かけて貰えるのは有り難く思ってます。

すがの:役者にとっては東京の団体と繋がったほうが良いとかないの?
荒井:うーん。本来はそうかもしれないです。東京でやっていきたいなら。
すがの:そうだよねぇ。俺らと遊んでる場合じゃないよ(笑)
荒井:でも、なんというかいつでも繋がれる気がして。それより目の前の面白そうなものをまだまだ触れていたいというか。
すがの:うちとしてはありがたい話ですけども(笑)
荒井:ハムプロと関わることは結果的に東京の素敵な役者と繋がれてますしね。
すがの:確かに、ハムプロの過去の仕打ちを許せる人ほどお人好し達が、最終的に関わってくれております(笑)
荒井:(笑)

【3年ぶりの舞台『使わなければダメになる』】

すがの:荒井くんはいつぶりの舞台ですか?
荒井:舞台やるのは3年ぶりですね。
すがの:コロナはさむと2、3年は飛ぶか。
荒井:しかもその時は一人芝居だったので誰かと共演してっていうのはもうちょっと前になります。
すがの:ハムプロはいつぶり?
荒井:ハムプロに最後に出たのは、『G’』か『きりんのつの』だと思うんですよねえ。。。竹屋くん(ハムプロ照明担当)の書いた、カレー好きのインド人をやったやつかも。
すがの:あーあれな!
荒井:どちらにしろもう5年くらいは経ってますね。
すがの:おひさしぶりです。

荒井:久しぶりで自分でもわかるぐらい肩に力入ってるので、徐々にいい意味で抜けていけたらなと。
すがの:緊張とかするんだね?そういう人だっけ?
荒井:あの頃って結構舞台出てたし、いちいち緊張してなかったかもしれないです。今はもう、間あいちゃってだめですね(笑)
すがの:そりゃそうかぁー
荒井:さすがに緊張します。忘れてることも多いし。
すがの:稽古観てる限り、ちっともブランクは感じない。
荒井:いや、3年は長かった(笑)

すがの:むしろなんか前よりもナチュラルな居住まいな気がする。考えている時間が、人を成長させるわけだしね。
すがの:『使わなければダメになる』本番への気合いやら想いやら意気込みやら、ありますか?
荒井:とにかくがんばります!面白い演劇にしたいです。
すがの:ありがとうございました(笑)

荒井幸夫さんが出演する『使わなければダメになる』は
下北沢の小劇場OFFOFFシアターにて
2022年7月22〜24日まで!お見逃しなく!

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